この店の評価おかしくない? -Googeマップのやらせクチコミを見破るチェックリスト

お世話になります。えびすい@GMB.tokyoです。

やらせのクチコミ、言い換えると「買われたクチコミ」があるのをご存知ですか?
お店のオーナーがお金を払って自分のお店に書いてもらった好意的なクチコミのことをいいます。

インターネット上でのお仕事募集サイトで「クチコミ」投稿を請け負います、という仕事の募集が掲載されていたのをツイートしたところ、Buzz Feed Newsさんに取り上げられてもらえました。

>買われたクチコミ。Googleマップ、Amazon、楽天で横行か。 温床になっていたのは…

また、競合店の悪口を書き込む代行業者も存在するようで、こちらは日経ビジネスで記事になっていました。

>アマゾンやグーグルで競合店を中傷する口コミ横行

※Googleマイビジネス・Googleマップにはクチコミ投稿に対してガイドラインが設けてあり、当然対価を得てクチコミを投稿することは禁止されています。

普段利用しているGoogle検索で、その結果出てくるお店の情報、もしかして作られた評価かも知れなくて、それに騙されるのは癪ですよね。
そんなやらせクチコミに惑わされないために、やらせクチコミを見破る必殺チェックリストを伝授します。

■やらせクチコミと思われる店のサンプル

やらせクチコミは、書く方も依頼する方も報酬を払って書いている/書いてもらっていることは当然どこにみ明記されていません。
しかし、ざっとみると不自然さが漂います。
まずは、どんなクチコミが並んでいるかみてください。

左上のクチコミが最新、右下が一番古いクチコミです。

どこか不自然だけど、どこが不自然なのか。
必殺チェックリスト、公開します。

1.一時期に口コミが集中している

クチコミは「並べ替え」で並び順を変更できます。
これを利用して、「新規順」で並び替えてみてください。
☆5つの口コミが、同じタイミングで投稿されていませんか。

それぞれのクチコミには、適度にほめているテキストが表示されて、数を数えると10件、20件、30件とキリのいい数字ではないですか。
それは、口コミ代行業者がその単位で、見積もり、受注をしているからです。
ある代行業者の料金ページがこちらです。

「モニター」に依頼し書かせるという業者もあります。その手の業者だと多少は投稿時期がずれますが、いずれにせよ数ヶ月かけて請け負う業者はないので、投稿タイミングは一時期に集中してしまいます。

2.「!(びっくりマーク)」、「オススメ」といった表現が多用されている

クチコミ代行業者さんが書くタイプも、モニターさんが書く場合でも、素人が自発的に思い入れがあって書く文章とはしたお金のために書くのでは熱量がだいぶ違ってきます。
書く内容が具体性に乏しい場合は、勢い、「!」びっくりマークを使ってしまいますね。
実際に深く考えたわけでもないので、とりあえず便利な表現「オススメです」を使ってしまいますね。

なんにも心に刺さらない美辞麗句が並んでいたら、やらせクチコミかもしれません。

3.「店名」や「場所」が書き込まれている

Googleマップ・マイビジネスのクチコミは、すでに店名、住所が明白な情報欄から「クチコミを書く」でクチコミを書き始めます。
ですので、普通にクチコミを書き始めた人はクチコミは店名、住所の表示とセットで表示されることを前提に書き始めます。
なので、わざわざ文章内で店名、住所を書くことはしません。感想に重きを置きます。
その一方、依頼されたクチコミは名前を覚えてほしい、訪問してほしいという依頼者からの意図を無意識に汲み取ります。
その結果、わざわざ「〇〇さんにお願いしました」、「〇〇さんに伺いました」といったレポート的な記述がはいります。
住所も、同様ですね。道順などの説明にくどさを感じたらやらせクチコミかもしれません。

4.野良アカウントが多い

さて、内容から離れて投稿している冒頭の画像、投稿しているアカウントをみてください。
やらせクチコミを業としてやっていると、たくさんのクチコミや写真投稿をした信頼性のあるアカウントを使うと手間が増えるので使いません。
クチコミが初めて、二つ目程度の経験値がほぼゼロのアカウントでクチコミが書かれます。
当然、写真の投稿はありません。アイコンは人型図柄の初期状態です。
これを私は”野良アカウント”と呼んでいます。
そして、名前だけはいかにも実在しそうな名前になっています。
(実際、信憑性をつけるために何某かの名簿やSNSから持ってきているのだと思います。)

■まとめ

キリよく5つ並べたかったのですが、同じ粒度のものが思いつきませんでした。
まだあるはずなので、見つかったら追記します。

お店のクチコミをみていて、なんだかおかしいなと思ったら、この4点を思い浮かべてクチコミを眺めてみてください。
やらせクチコミをしてそうだ、とわかればそのお店をみる目も変わると思います。

ここのオーナー。”ズル”をする人なんだと。