Googleローカル検索 検索地点とクチコミ評価の関係性で結果がどう変わるか調べてみた

google local search

お世話になります。えびすい@GMB.tokyoです。

調査結果を説明する前に、Googleマイビジネスに登録されたお店の情報がローカル検索によって表示される仕組みを簡単に説明します。

■ローカル検索とは

ローカル検索とは、「地域名・住所+キーワード」で検索したときに地域名・住所に応じた検索結果を表示することをいいます。
2015年1月に「ヴェニスアップデート」というGoogle検索のアルゴリズム更新以降は、場所を入力しなくても、検索時にGPSなどによる位置情報が付加されて、検索している場所に応じた結果が表示されるようになりました。
このローカル検索とGoogleマイビジネスへの店舗情報登録により、例えば「ラーメン」と検索すれば、登録された住所と地図上に指定したピンの位置を元に、近隣のラーメン屋が3件、検索結果の上部に表示されます。

さて、今回調査したのは、ラーメン屋が密集している東京都新宿区高田馬場においてスマートフォンで「ラーメン」と検索し、立ってる場所に応じてローカル検索の結果がどのように変わるのか、です。

調査は、スマートフォンがiPhone7plus、ブラウザはSafariで行いました。
調査した時間帯は16:40〜17:00です。
なぜ時間を書いたかは、読み進めて頂ければわかります。

■蒙古タンメン中本 高田馬場店の前で検索してみる

厳密に言うと、蒙古タンメン中本はテナントビルの地下1階にあり、スマホでの位置情報取得がどの程度可能か不安だったので、お店があるビルの玄関前で検索しました。

結果はこちら。

検索結果 蒙古タンメン中本

蒙古タンメン中本が1番手に表示されました。
お店への距離が35mです。2番手の博多風龍が98m、らあ麺やったる!が89mです。
3店ともビジネス名に「高田馬場」とあるのでビジネス名に地名があるかどうか、の条件は同じです。
らあ麺やったる!が89mで2番目に近いラーメン店なのに3番手なのは、クチコミ評価が博多風龍が4.0、らあ麺やったる!が3.8で博多風龍のほうが評価が高いからのようです。
※地図上の青い円が取得した位置情報による、検索している場所です。

■らあ麺やったる! 高田馬場本店の前で検索してみる。

それでは、クチコミ評価とお店への距離はどちらが影響が大きいのか、らあ麺やったる! 高田馬場本店の前で検索してみました。

検索結果 らあ麺やったる!

お店への距離が11m、クチコミ評価が他の2店より低いのにもかかわらず、1番手に表示されたのはやはり距離が近いからなのでしょう。
クチコミ評価が2番手と3番手は同点で、距離が99mの博多風龍が2番手、79mの蒙古タンメン中本が3番手なのは少し疑問が残ります。早稲田通りを渡るか渡らないかが考慮されているのでしょうか。

■鶏そば 三歩一の前で検索してみる

ここで今まで検索結果画面に出てこなかった鶏そば三歩一のお店の前で「ラーメン」と検索してみました。
三歩一は食べログでの高田馬場ラーメンランキングTOP20(2019年2月1日更新分)の中で4位、ラーメン好きの間でもしばしば言及される人気店です。Googleのクチコミは3.9、らあ麺やったる!より0.1高いです。
結果はこちらです。

検索結果 らあ麺やったる!

お店の前にいるのにも関わらず、らあ麺やったる!が1番手に表示されました。距離110mの旨辛ラーメン表裏がクチコミ評価3.9ながら距離120mの蒙古タンメン中本を抜いて2番手に入ってきました

では、検索場所が鶏そば三歩一のお店の前、距離が一番近くて評価も3.9と悪くないのになぜ1番手に表示されないのか。
答えは、このお店の写真をよく見てください。
お昼の営業が終わって夜の営業までのあいだの休憩時間だったのです。準備中の看板がでています。

ローカル検索をした場合、お店の営業時間まで加味されて表示されるのです。
それと、今回の検索でどの程度影響があるのかわかりませんが、今まで紹介した他店との大きな違いは、鶏そば三歩一はオーナー確認をしていないのです。

■野方ホープ高田馬場店の前で検索してみる

クチコミ評価の点数と距離が検索結果にどのように影響するのか、もう少し調べてみます。
クチコミ評価が3.7の野方ホープのお店の前で検索しました。

検索結果 野方ホープ

距離が9mだと、クチコミ評価3.7が3.9と4.0に勝るんですね。野方ホープが一番手です。その次に近い表裏が2番手、3番手は蒙古タンメン中本です。
圧倒的な(といっても100mですが)距離の差はクチコミが良くても敵わないということのようです。

■日高屋高田馬場駅前店の前で検索してみる

日高屋は幸楽苑と並ぶ有名ラーメンチェーンですね。ラーメン店のイメージがあるのですがこれまで結果に全く表示されなかったので、お店の前で検索してみました。

結果はこちらです。

検索結果 日高屋

表示されません。
今までに登場したお店がリスティングされていますね。

試しに検索語句を「中華」として、日高屋の前で検索してみました。
すると、一番手に表示されました。

ほう。
「中華料理店」と登録されているため、「ラーメン」というキーワードでは表示されなかったようです。
ラーメン店が1店しかない郊外だと中華料理店もリスティングされるかも知れませんが、ラーメン店が密集している高田馬場周辺ではリスティングされませんでした。

検索結果 日高屋(中華)

■検索意図とローカル検索の3要素

検索意図とローカル検索の3要素により、ような検索結果が表示されます。

検索意図とは、ラーメンは多くの人が知っている料理であり、「ラーメン」と検索すると、ラーメンとはなにかを知りたいわけではなく、ラーメンを食べたいから検索している、とGoogleに理解されてその結果が表示される、ということです。
営業時間かどうかでフィルタリングされるのは、検索意図によるものだと思われます。

ローカル検索の3要素とは、3件の検索結果を表示する際に以下の3つの要素が考慮されるということです。

関連性:地域と、関連するキーワード(カテゴリ)
距離:検索している場所からの物理的な距離
知名度:クチコミ、被リンク、サイテーション

今回の検証により、検索キーワード「ラーメン」での検索は、関連性はカテゴリを適切に設定していれば判別され、ビジネス名での「ラーメン」入力はそれほど重要ではないことがわかりました。(近隣には野郎ラーメンがありますが、表示されなかった。)
重要なのは、検索している場所からの距離と、クチコミ評価であり、近くて評価が高い店が表示されることがわかりました。

■ローカル検索について、まとめ

ローカル検索、特に地域名を入れずにキーワードのみで検索される場合に対策できることはこちらになります。

  1. 関連性に関しては、カテゴリを適切に登録するしか有りません。
  2. 距離に関しては、住所とマップ上に設定するピンを正確に登録するしか有りません。
  3. 唯一、知名度(クチコミ評価)のみ間接的になりますが、対策できる項目です。

ローカル検索、ローカルSEOで重要なことは、よいクチコミ評価を地道に増や続ける努力をすることが重要だと言うことがあらためてわかりました。

では、よいクチコミを集めるにはどうしたらよいか、に関してはまたの機会にお伝えします。